CNC旋盤で防振バーを使って円筒の内径加工

CNC旋盤で円筒の内径を、防振ボーリングバーを使って加工した時のフリー画像です。

全長の長い円筒は、剛性を確保するため、工具の突き出し量を短くして両側から加工するのが一般的です。
しかし、より高い加工精度(同芯度、直進度、寸法精度)を求め、つなぎ目を出したくない場合は、工具の突き出し量を長くして片側から一気に仕上げる「一発仕上げ」を行います。

その際、加工中に発生する振動(ビビリ)を抑制するために、防振ボーリングバーを使用します。






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主な用語と説明

  • CNC旋盤:CNC旋盤は、コンピューター数値制御(Computerized Numerical Control)によって、プログラム通りに加工物を取り付けたチャック、加工具を取り付けた刃物台を動かして金属などの素材を削り出す機械です。
    一般的な汎用旋盤にくらべてCNC旋盤は高度な自動化、複雑な形状の加工ができますが、手動で汎用旋盤のように操作、加工をすることも可能です。
  • 仕上げ加工:仕上げ加工は、製品の最終的な寸法や表面の精度(寸法や面粗度)を出すための工程です。
    この段階では、削る量を少なくして、細かい刃物や良好な切削条件を選び、高品質な表面と高い寸法精度を目指します。
    仕上げ加工で失敗をしてしまうと、ほかの工程に比べ、再製作にコストも時間もかかってしまう慎重に行います。
  • 剛性:剛性とは、力が加わった際に、機械や工具、加工物などがどれだけ変形しにくいかを示す性質のことです。
    旋盤加工に限らず、剛性が低いと加工中に工具や加工物がたわみ、正しい寸法で削れなかったり、ビビリが発生し、加工物や加工具を傷めたりする原因になります。
    細くて長い軸(とくに中心部)は、剛性が低くなりやすいため、加工方法に工夫が必要です。
  • ビビリ:ビビリとは、切削中に工具や加工物が振動する現象です。
    この振動が加工面の仕上がりを悪くしたり、異常な音を発生させたり、工具の寿命を縮めたりします。
    特に細くて長い軸の加工、細くて長い加工具の使用では、ビビリが発生しやすいため、注意が必要です。
  • 繋ぎ加工:繋ぎ加工は、長い軸を加工する際に、加工物を途中で反転させて両側から加工し、中央でつなぎ合わせる方法です。
    この方法を用いることで、片側からだけでは剛性を保ちにくい長い加工物でも、安定した加工が可能になります。
    ただし、つなぎ目には芯ずれや、寸法違いによる段差が発生するので、加工物、加工工程に合わせた使い分けが必要です。